「METS」とは、「Marine Equipment Trade Show」の略で毎年11月20日前後に開催される、世界最大のマリン用品トレ−ドショ−です。世界中のマリン用品メ-カ-が国別に分かれて展示をして、そこに訪れる世界中のマリンビジネスに携わる人達と翌年へのビジネスの話をするという場です。当然のことながら多くの新製品の発表の場でもあり、多くの代理店ミ−テングも開かれます。
金融危機で、多くの国のボ−トショ−が中止になるなどマリン業界も厳しい一年を送ってきました。
今年はどうなのかと思っていましたが1261社の展示(昨年1210社)、入場者18,454人(昨年18,485人)でほとんど昨年と変わらない状況でした。
ただ、私が今まで見た中では一番人が少ないような感じで食事の時にそれを強く感じました。
弊社が輸入しているスウェ−デン航海計器メ−カ−ネクサスマリン社(NEXUS MARINE)も頑張って展示をしていました。
今年はネクサスマリン社のオ−ナ−が、ニュ−ジ−ランド人に変わり新しい人間も入ったので、顔合わせも含め彼らのブ−スを訪問しました。
行ってびっくり、社長のような肩書きの人がなんと23歳 !! 。
ニュ−ジ−ランドでネクサスの代理店をしていたとか−−−−。
ただ、実際の仕切りは今まで通り、同じ人間がしていましたが。
航海計器は、ライフサイクルが長いので、なかなか新製品が出てこないのですが、ネクサスは堅実に毎年一つずつの新製品を送り出しています。
今年は、マストに付けるいわゆるジャンボメ−タ−というヤツで従来のものが、アメリカズカップ艇にも使えるような本当にでかいメ−タ−だったのですが、今回のものは30〜50フィ−ト艇が対象とのこと。ボ−トショ−で展示する予定です。
ネクサスマリンの計器は、レ−ス艇に取り付けられている事が非常に多く、特に「X35」のヨ−ロッパでのシェア−は50%」近くにもなっているようです。
日本では、この船自体が15艇位しか進水していませんが世界中では200艇以上進水していて、多くの輸入艇に航海計器が取り付けられて日本に入って来ている現在オプションで計器を選択するようになっているこの船は今後、多少とも希望が持てる艇種ではあります。
ともあれ、日本で進水する80%以上のヨットが輸入艇となっている日本のヨット市場という現実と、ネクサスマリンの活動している市場との大きなギャップを再認識すると共に来年の「かたち」を、なんとなく頭に描いて帰ってきました。